人声久語(拾遺帖つづり)

世の中そんなに捨てたもんじゃないよ あんまり頑張らないで 捨てられるものは捨てて行きましょう

ようそろ(宜しく候)

ようそろ (宜 候)

夜の海を航海した経験があるでしょうか。私の一級船舶では、実際航行できる範囲が限られており大洋上を航海することはできません。
しかし、灯台や「街の灯りがとても綺麗ねヨコハマ♪。。。」いやいや^^、
街の灯りが見えなくなることも普通に経験できます。
真っ暗闇の中、月の光に波頭が白く映るだけの海の上は、このコースで良いのか、何やら出てくるのではないかと、、、

そんな事を思っていると遠くからエンジンの音が聞こえてきたりするとそりゃもう心ざわめきます。

そんな時にまず確認するのが「航海灯 げん灯」
広い海で2隻の船が行き会う場合に、相手船の状況は、昼間であれば容易に見ることができますが、
では、夜間はどうするのでしょう。
船の灯火(航海灯)は世界中みな同じで舷灯の左右の色、「右が緑」、「左が紅」と決まっているのです。
緑、紅が見えれば「正面から」
緑が見えれば、相手船は右に進む
紅が見えれば、相手船は左に進む
緑、紅も見えずマスト灯だけならば、同方向に進んでいると、判断するわけです。

本船であれば、その速力たるや恐ろしく早く、あっと、云う間に接近しますし、彼らは、ヨットなど眼中はありません。見えません。
そこで、我々はフラッシュライトでセイル(帆)を照らし、我ら弱き者、転回容易ならざる者、あなたの起こす波で横転もする木葉者、、、を表します。

舷灯の色は飛行機も同じです。夜の空を見て下さいナ。

大学のクラブに入って教わったことに「赤玉ポートワイン」があります。(私と同年代なら容易に想像はつくと思いますが)
船の左舷をポート(port)と右舷をスタボー(starboard)と呼びます。
紅球が左舷、portだ!覚えろと。

さて、人生の中でもどちらへ舵を切ろうかなと迷うことが何度もありました。

船にも、「面舵」、「取舵」と呼びます。

面舵(おもかじ: Starboard side)とは、船舶の航行において、進行方向を右に舵を転ずることを意味します。
3時方向(東)を指すことから「卯(う)」。
「うのかじ」が訛って「おもかじ」になったとされる。

取舵(とりかじ:(port side)とは、船の舵を左にとり、船の進行方向を左に向けることを意味します。
9時方向(西)を指す「酉(とり)」から「とりかじ」。

ではなぜ左側が(port side)(ポートサイド、港側)」と呼ばれるのでしょう。
これは港に停泊した時は常に左舷側に接舷し、常に左側から積み卸しを行っていた事に由来する。
今でも、通常に第一位は左舷停泊となっているのですよ。
港へ足を運んで、見て下さい。

それでは、無事に入港できるように「取舵いっぱい~」ようそろ。

よう そろ 【宜候・良候】
「よろしくそうろう」
転舵のあと,船が今向いている方向へ,または指示された方向へ直進。

だれか、左側に見えていますか。

みんなの航海が安全でありますように。。。

見えるでしょ 「U旗」と「W旗」


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