聞かせてよアントニン
聞こえてきたよ アントニン
農村を歩いている
今年も稲穂が波打つ季節も終わり
刈り取られた稲穂が並ぶ稲木たち
そんな田んぼに静かな風が吹き抜けていた
真っ赤な夕日が山に沈もうとしている
帰りを急ごう夕まぐれ
向こうに見えるは 夕煙。。。。
こんな時、耳に聞こえてくるのは
とても低く穏やかな伸びのあるあの音
聞き覚えの良いあのフレーズ
耳馴染む あのメロディ
アントニン・ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」第2楽章
そう「家路」として私たちのよく知るあのフレーズ
オーケストラの最初の音出しをする
あの「オーボエ」だと思ってしまいます。
然に非ず(さにあらず)、この旋律を吹いているのが「イングリッシュホルン」という木管楽器オーボエの仲間の楽器なのです。
遠き山に 日は落ちて
星は空を ちりばめぬ
今日の業(わざ)を なし終えて
心軽く 安らえば
風は涼し この夕べ
いざや 楽し まどいせん
まどいせん
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」第2楽章のメロディに基づいて作詞家堀内敬三さんが日本語の歌詞をつけたものがこの「家路」です。
一日の仕事を終え、心落ち着き
ようようと家路を急ぐ
家に帰り皆の顔を見て
ほっとするひとときを思いながら。。。
「まどいせん(円居せん)」とは、「皆で丸く集まってくつろごう」という意味なんですよ。
これからの残りの人生、こんなとときを過ごせますようにそれぞれの「家路」を
ゆっくりと急ぎましょうか。。
聞かせてよアントニン
貴女と和む。。。まどいせん
~埼玉県 深谷にて~