人声久語(拾遺帖つづり)

世の中そんなに捨てたもんじゃないよ あんまり頑張らないで 捨てられるものは捨てて行きましょう

かなえられた祈り

《かなえられた祈り》

今、この言葉に一番ふさわしい人。
それは、シリア北部で武装組織に3年間拘束されていた日本のフリージャーナリスト、安田純平が思い浮かぶ。
また、ひと月も経たぬと言うのに、表に出ないことに心から安堵するのは、私だけだろうか。
自己責任論を含めて、ワイワイマスコミのターゲットにならず、世間話にも平穏さを保っていられることに、今回は安心と感謝をしています。

三年の祈り。。。彼の精神力には屈服せざるをえない。

ポーランドの女性ピアニストの「テクラ・バダジェフスカ」をご存知ですか。

バダジェフスカは、今のポーランドで生まれ、1861年に27歳の若さで亡くなっている。現在では『乙女の祈り』以外はほとんど知られていないと思います。

当時のサロンで演奏するために作られた曲のようで、『乙女の祈り』は女性が幸せな結婚を祈る様子を描いた作品であると言われています。
乙女の祈り」は幸せな結婚生活を夢見た若い女性が男性にアピールしながら弾いたサロン音楽の象徴なのでした。
19世紀の乙女が祈ることといったら裕福で立派な男性と結婚することしかなかったのだそうです。

パダジェフスカは返答曲として
《かなえられた祈り》を作曲している。

ちょうどこの時代のポーランドは、地図上に存在しない国であったのです。
ヨーロッパ列強国である、ロシア・ドイツ・オーストリアの3国による分割統治の下にあったことからも、パダジェフスカに対する詳しい資料がないのだそうですが
色々な思いがあるのでしょう。

この「乙女の祈り」は、昭和60年までは川崎市のゴミ収集時のオルゴールであり、台湾では現在も使われているようです。
また、プロのピアニストによれば「乙女の祈り」の芸術性に評価も分かれているのだそうです。

私たちにとっては、目障り、耳障りとならず一息つけることの「ありがたさ」にだけは感謝を忘れてはならないのでしょう。
しかし、これも私たち一人一人の思いや歩き方の証で有ることは間違いありませんから。

尚、、、、
『かなえられた祈り』は、結婚生活の不安や結婚への期待を描いた作品だそうですが。。。。


安田さんの《かなえられた祈り》に手を合わせて。。。


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