人声久語(拾遺帖つづり)

世の中そんなに捨てたもんじゃないよ あんまり頑張らないで 捨てられるものは捨てて行きましょう

大晦日

「大晦」おおつごもり

とうとう今年も今日一日となりました
如何ですか?
満ちた年になったでしょうか

31日のことを「おおみそか」と言います
晦日みそか)」とは、30日をさします
旧暦では、12月は、ほぼ30日までだったのです
ですから、今の暦になってからそれに「大」をつけて「大晦日(大三十日)」と言うようになったのです
万葉の歌人たちも、この晦日の月を眺めていたことを思うと、今の月を眺めていたことになるわけです

「つごもり」とは、「月隠(つきごもり)」がなまったものだそうです。
旧暦で、新月が一日(ついたち)ですから、月の終わりは月が隠れて見えないことから、「月隠(つきごもり)」と呼んでいたわけです

そうして、この日の夜を「除夜」とも言い、「旧年を除く」という意味で、人間のもつ百八つの煩悩を、鐘を撞(つ)くことで穢れを払い、新年を迎えるわけです
余韻が静まってから次を撞(つ)く
この余韻によって、今年を回顧し、新たに年を迎えようとする人々の心が感じられるのです

年が満ちて新しい年が始まるこんな日こそ、旧年の余韻を感じながら迎えてみませんか

新年の一日(ついたち)
「ついたち」とは「月立ち」が変化したもので、明日から、新しい月が満ちはじめようとしています

今年の一年は、どんなふうに満ちてきたでしょうか

新年はどんなふうに満ちてゆこうとするのでしょうか


私は、三年ほど前から年末の御礼詣りとして、晦日に御礼をとても空いた中の参拝で一年の報告と御礼をするようにしました。
新年ような華やかさはないがゆっくりと空気に浸れます

本年は、この帳面を付け初めて、多くの方に見ていただき有難うございました
皆さんの良き年であることを希望しながら、「大晦」おおつごもりを迎ええさせていただきます

新年も宜しくお願い致します

一足先に、皆さんにしあわせのお裾分けです。

晦日のヨコハマより