虫時雨
虫時雨(むししぐれ)
実りの秋を迎え、台風がまたやって来ます。
重たげにもたげた稲穂達は、大丈夫でしょうか。
もう少しで刈り入れです。
頑張れ!! 皆が待っているよ。
昨夜は一晩中、虫の合唱が聞きながら夢うつつでした。
この時季、秋時雨が降りそそぎ、それに併せるかのように、鈴虫が鳴きしきる声が聞こえてきます。
「虫時雨」を思い出します。
「時雨」とは、降ったりやんだりすることですから、梅雨のような雨には本当は、あたらないらしいのですが。
音を時雨に喩(たと)えたのが。「蝉時雨」「川音時雨」そして、これからが「虫時雨」の季節になるのです。
それから忘れてならないのが「しぐれ煮」でしょう。元来は我がふるさと三重県の桑名市の名産であるハマグリを用いた佃煮の「時雨蛤」を指したようで、今日では生姜入りの佃煮全般を言うのです。
「その手はくわなの焼きはまぐり」なんて、いいますよね。
そして、しぐれ煮と言えば桑名の貝新、これ定番。井村屋、すがきやも忘れてはなりません。
日本人は、虫の音を、どちらの「脳」で聞いていたか覚えてますか。
「情緒」は○脳 「理性」は○脳。
この話し、覚えてますよね。
えっーって言う人は、退場です。
ギィ〜〜〜 バタン。
あなたは、「ロゴス」?「パドス」?どちら派ですか。
そうこれです。
人間の脳は、左脳が「ロゴス」、右脳が「パドス」をつかさどります。
「ロゴス」は 、理性、意味、言葉。
「パドス」は 、感情、情熱、情念。
日本人は、虫の声を「言葉」として聞いているのです。
相手の言った言葉から、その気持ちを汲み取る。
それは、言葉によって、どんな「意味」を伝えられるか。
メッセージです。
言葉、文字は「音」を持った、「便り」メッセージなのですね。
「無意味な音」も「意味を持った言葉になる」という事です。
さぁ、虫たちからどんな「音便り」を聞かれるでしょう...
彼らは、台風一過にはまた合唱をはじめますよ
こんな声を言葉て聞くことができる日本人で良かったなぁー
でも、金髪も捨てがたーい。。。