初心(ういごころ)
「初心」には、三つの時期を忘れてはならないとあります。
、『ぜひ初心忘るべからず』
、『時々の初心忘るべからず』
、『老後の初心忘るべからず』」
「初心忘るべからず」とは、よく目にする言葉です。
今では、「初めの志を忘れてはならない」と言う意味で使われています。
これは、「能」の創始者、世阿弥が芸事の修養のなかで説いていることなのです。
世阿弥にとっての「初心」とは、新しい事態に直面した時の対処方法のことで、試練を乗り越えていく考え方を意味しているのだそうです。
そこで、「人生の三路」においての心構えを「初心」を持って教えています。
「ぜひ初心忘るべからず」
若い時に失敗や苦労した結果、身につけた芸を、常に忘れてはならない。---基礎
「時々の初心忘るべからず」
歳とともに、その時々に積み重ねていくものを、「時々の初心」という。
若い頃から、最盛期を経て、老年に至るまで、その時々にあった演じ方をすることが大切だ。--- 経験
「老後の初心忘るべからず」
老齢期には老齢期にあった芸風を身につけることが「老後の初心」である。
老後になっても、初めて遭遇し、対応しなければならない試練がある。歳をとったからといって、「もういい」ということでは
い。---継続
どうでしょうか。。。
まずそれには「基礎」があって、それに「経験」が積み重ねられ、諦めることなく
それを「継続」してゆくことが大切なんだよと言われていると思えるのです。
「それ」は、人それぞれ、人つれづれ、なんでしょうネ。
「芸」をあなたは、何に置き換えてみますか。
我、関するものすべて人生
、それ人と成りうる「人成」也 (久作)
日本の「能」は、クラシックの「オペラ」に当たります。
その歴史は、世阿弥から始まり、クラシックより200年も前に世に出ているのです。
和文化とは、とても素晴らしいものなのです。凄いものなのです。守って行かないとならないものなのです。
謡、笛、鼓、そうして、舞。。。
自然の中に響く「声」
静寂の中、繰り広げられる「人生の流れ」
これが、「能」なのでしょうか。
一度、機会あればご一緒に。。。。
ところで私、久は、この夏に「小鼓」を演ずる機会を得ました。
ほんのひとときの習いでしたが、和文化に触れ、人に触れ、息を感じることが出来ました。
この、10月から小鼓の稽古を始めることにしました。
初心を忘れずに。。。。